「黒ツブレ・立体感出す」で黒写真の立体感を補正【Photoshop 印刷向け色補正術】

今回は、黒パーカー写真の「黒ツブレ・立体感出す」の色補正です。Photoshopの「特定色の選択」を使って黒の濃度を維持しながら立体感が出るように調整します。
1. トーンカーブの調整では難しい

黒ツブレはCMYKの総量が多すぎることで発生します。しかし全体を明るくして調子を出そうとすると「黒」が維持できずに「濃いグレー」になってしまいます。
2. 「特定色の選択」で「黒」を調整

「特定色の選択」で「黒」を選びます。Cを50%・YMを60%下げて(グレーバランスを意識しています。)Kを20%上げて調整します。ブログの画面では変化が見えにくいですが「黒」を維持したまま調子再現ができます。
3. UCRとICR

今回はアナログスキャナのUCR技術(Under Color Removal:下色除去)とインキのICR技術(Integrated Colour Removal:黒色置換)の応用です。どちらも基本的な論理は同じです。
4. 色関係の調整は要注意

以前にご紹介した「色相・彩度」や今回の「特定色域の選択」の調整はとても簡単ですが、意図する以外の場所が変化することが良くあります。プレビューを慎重に確認しながら使用します。