空の青さはYとKは必要ありません。今回の空はMも多量に含まれますので、空部分をマスキングの後、Yの左下を40%、Mの左下を30%スライドして、強力に排除します。

空以外は緑が基調になっています。緑の表現はYとCですが、基本は「反対色」のM調整です。今回はMの左下を25%スライドして大幅に下げることで相対的なCとYが強調され、青々とした芝が表現できました。

今回の調整結果は、お客様によって反応が分かれるかもしれません。風景写真を強力に調整してしまうと、現実とのツジツマが合わなくなってしまうことがあります。例えば今回のゴルフ場写真の場合「空は雲ひとつない秋空なのに、芝が青いのはありえない」などの指摘を受けた経験があります。調整の前にお客様としっかり意思疎通をとることが大切です。

画面上で調整しても、実際の印刷物が想定通りにならないことが良くあります。印刷機は不確定要素（気温・湿度・消耗品・用紙の白色など）が多く、微細な色調整を希望される場合は実際の印刷機で印刷しないと把握できません。（本機校正と呼ばれます）画面は参考であり、信用しすぎないことがとても大切です。